「芸術士と遊ぼう!」ひらけごま図工室③番外編

皆さんこんにちは!聖徳大学大成ゼミ 教職大学院 佐藤です。
今回は、“保育園きぼうのつばさ”で行われた「芸術士と遊ぼう!」(12/4 10:30〜 12:00)の様子を報告します。

ところで皆さんは、【芸術士】ってご存知ですか?初めて耳にする方も多いのではないでしょうか。

【芸術士 (R)】とは・・・
平成21年11月に香川県高松市が、保育支援の為にスタートさせた自治体独自の取組である「保育所・幼稚園への芸術士派遣事業」で活躍している芸術の専門家の方々のことです。
芸術士は、派遣先で保育士や幼稚園教諭と連携しながら、週に1回(園や芸術士によって違う)、子ども達と造形活動や身体表現など様々な表現活動を行っています。

詳細は、下記HPをご覧ください。
「芸術士のいる保育所(NPO法人アーキペラゴ)」こちらをクリック!


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今回は芸術士派遣事業初期からのメンバーでもある“むーさん”こと“村井知之”さんが、高松から遊びに来てくださいました。
例えその日の事前情報を知らなかった人でも、“むーさん”を一目見れば「何か楽しいことやってくれそう!」と期待感で胸がワクワクする!・・それが芸術士“むーさん”です。
早速“むーさん”との時間を振り返ってみましょう!


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この日、子ども達と学生は、前回までの「ひらけごま図工室」の活動で作っていた「ミラクルハット」を持参しての参加です。
「見てみて!ここから目と口が出るんだよ!」「ほんとうだ!見える見える!」


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「ねえ見て!作ったんだよ!」「かわいいでしょ!」「どうやって作ったかわかる?」
初対面の“むーさん”に挨拶代わりに帽子を見せる子ども達!


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そして“むーさん帽子”登場!
「うわぁ〜!」「なに?その帽子!」「本物の帽子じゃん!」(笑)
一通り帽子で挨拶を済ませると・・・ワークショップスタートです!タイトルは「からだと話そう」です。


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さぁ、帽子を脱いでジャンプしよう!
“むーさん”の掛け声としなやかなジャンプに、会場は一気にジャンプモード!
子ども達も、学生も、保育園の先生も、みんなでジャンプ! Jump!ジャーンプ!




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さぁ、次は大声を出してみよう!
「わぁ〜!」まだまだ遠慮がちのみんなに、「今日は大声出していいんだよ!」と“むーさん”が一言。そして重低音の効いた“むーさんの”「うぉ〜!」の大声に、みんなの大声スイッチがON!
子ども達の声に混じって、大人の女性の本気の声も聞こえてきましたよ。(笑)


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日常生活でよく耳にするのは「静かにしなさい!」「大声出さないの!」
「今日は大声出していいんだよ!」この言葉が、子どもの心にも大人の心にも新鮮に響いた瞬間でした!
「うぉ〜!」大声出すって気持ちいい〜!


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さぁ、今度は色々な声を出してみよう!
“むーさん”の表情と体の動きを見ながら声を出してみると、あら不思議!言葉の指示がなくても、次から次にいろんな声が出てきます!
高い声も・・低い声も・・ちゅーっくらいの声も、抑揚のある声も・・。

言葉の指示では決して表現できない微妙な表現をそこにいるみんなが出来てしまうこと。
それは「表情」と「身体表現」が、ある意味「言葉」を超えたコミュニケーションツールであることの証だと思えた瞬間でした。

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さぁ、次は「風」になってみよう!
風ってどんなだろう・・? えーい走っちゃえ!
“むーさん”にかかれば、あっと言う間に「笑い声混じりの幸せな風」も吹いてしまうのです。


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次は「カラス」!
大きな羽をバサバサさせて飛んでいるカラスもいれば、「カァ〜カァ〜」カラス仲間と挨拶しているカラスや、餌をついばんでいるカラスもいます。
十人十色。 十鳥十色!


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この時間帯、“むーさん”の掛け声に合わせて、テンポよくどんどん進みます!
今度はみんなで思い切り泣いちゃいます!
「えーん!えーん!」の泣き声が響く中、赤ちゃんみたいに足をジタバタさせて泣いている子もいます。

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そして次は「山」!
心も体もほぐれてくると、不思議と色々な表現が出てくるものです。あちらこちらに、色々な「山」が出来ています。
腕で「山」を表現する人も、股下で「山」を表現する人も・・・


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保育士、学生、子どもたちが集まって「大きな山!」

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「山!」「やま!」


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大きな「山」が作りたくて、近くの「山」同士で合体してみたり・・・

この後も、“むーさん”のなってみようシリーズのお題は、「石」「動く石」「やわらかい石」「お母さん」「お父さん」・・・と続くのでした。


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肩の力を抜いて、自分自身を解放する!
そして、相手の目を見て、手のぬくもりを感じることができたなら、そこには本当の優しさが生まれるのだろう・・。
みんなの表情をみていたら、そんな気がしてくるのでした。


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さぁ、次は「大きくなってみよう!」
「もっと、もっと大きく!」
“むーさん”の動きに合わせていると、不思議ともっと大きくなれる“自分”がいることに気がつくのです。


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今度は「小さく、小さく・・・そのままみんなで集まろう!」
“むーさん”マジックにかかったみんなは、より小さくなろうと、お互いを引き寄せ合っています。しまいに頭と頭、ほっぺとほっぺまでぴったりくっついて、思わず笑顔があふれます。

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楽しい時間はあっという間に終わるものです。約1時間の活動でした。
「ミラクルハット」を再び被って、「楽しかった!」「また来てね!」 “むーさん”にバイバイタッチをする子ども達。
その周りで、学生と保育園の先生達は、なんとなく現実に戻ったような名残惜しさを感じているようでした。


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そして最後は、楽しかった“むーさん”との時間を・・・
「ハイ、チーズ!」 パチリ!


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子ども達は給食の時間。
ここからは、“むーさん”と学生と保育園の先生達の座談会がスタートです。
お互いの顔が見合えるように、丸くなって活動を振り返ります。

実は今回の企画、大成先生が聖徳大学生涯学習研究所の研究員でもあることから、課題別研究「アートでまちを面白くする方法」の枠として実現しました。
また、COC事業「子どものアート研究会」としても行いました。

参加者は保育園きぼうのたから、きぼうのつばさの保育士さん8名と聖徳大学児童学科大成ゼミ(3年次)学生11名です。「芸術士と遊ぼう!」は、現役の保育士さんと保育士を目指す学生が、アートを手がかりに共に学び合う研修会になりました。



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保育園の先生からは、“むーさん”のように表現活動を保育で生かしていきたいという声が上がりました。


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“むーさん”からは・・・
〜子ども達が、自分(むーさん)と関わることで、色んな大人がいることを知る切っ掛けになったらいいと思っている。こんな大人もいるんだ!あの人みたいな大人にはなれそうにもないけれど、この人みたいな大人にはなれるかもしれない!その逆もあるかな。〜

“むーさん”のこのやわらかいスタンスに、子どもも大人も安心して身を委ねられるのかもしれないと思いました。

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学生からは、子ども達の心をぎゅっと惹きつける“むーさん”に感動したという感想や、気が付いたら自分も子ども達と一緒に楽しんでいたという声が上がりました。

活動中、“むーさん”の身体表現の指示の中に気になるキーワードがありました。
「いつもの自分」→「カラス」→「いつもの自分」→「泣く」→「いつもの自分」→「山」・・・
度々耳にした「いつもの自分に戻る!」というキーワードです。
改めて声に出して言ってみると、何か大切なことを問われているような気がするのです。
「いつもの自分」に軸足を置いて、色々な自分になる行為。「自分」という軸足があってこそ、別の自分も生きる!
「いつもの自分に戻る!」「戻れる自分を作ること!」
なんだか人生の教訓に出会えた気がするのは、私だけでしょうか?

最後に・・・
この体験を通して、【芸術士】の活動が保育の現場において、大きな可能性を秘めている事を感じる事ができました。と同時に、保育の現場に身を置いていた私には、活動内容・子どもとの関わりにおいて、羨ましささえ感じました。
しかし冷静になって、それぞれの「役割」と「専門性」について考えてみると、そこには共通するものと独自のものがあることに気がつきました。
大切なことは、それぞれが【共通項】で繋がって、【独自】のものを使って保育・幼児教育の世界に多様性を持たせ、活性化させていくことなのではないかと思いました。

「芸術士と遊ぼう!」
【芸術士】“むーさん”と遊んで、身も心もほぐれただけではなく、色々なことを学ぶことができました。
“むーさん”ありがとうございました!またお会い出来る日を楽しみにしています!

★2014年にも高松市から芸術士の方々が松戸にいらっしゃいました。芸術士関連、「芸術士と語ろう」の記事はこちらをクリック!

(さとう)

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by seitokubi | 2017-12-23 19:04 | 3年次ゼミ(大成ゼミ)

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